薬物動態は難しいよね…僕も学生の頃は嫌いで避けていたよ。
でも薬物動態を理解すると、もっと薬の理解が深まり臨床の現場で生かす事ができるよ!
今回は「薬物動態を勉強するために読むべき参考書」を紹介するよ!
- このブログの著者KOUTYは総合病院で10年間勤務し、現在も勤務中。
- 現在はICU(集中治療室)病棟や消化器科病棟担当薬剤師。
- 病院勤務2年目より患者さんの栄養を考えるためにNST専門療法士を取得!現在も日々NST(栄養サポートチーム)の薬剤師として活動中。
- 苦手な漢方薬を克服したくて、漢方・生薬認定薬剤師取得。
- その他、日本薬剤師研修センター認定薬剤師取得。
今回は薬物動態学について。
正直な話、KOUTYは学生の頃は薬物動態学が嫌いで仕方なかったです笑
中々イメージし辛いジャンル故に避けがちな所です。
しかし、薬物動態学を勉強すると…
「Aと言う薬とBと言う薬を併用するとAのAUCが何倍にも上昇するので、違う薬に変更はどうでしょう?」
こんな提案をDrにできるようになって臨床で重宝される薬剤師になれるかもしれません。
勉強するのに遅い事はありません。
これから紹介する参考書を読んで、薬物動態学をマスターしましょー!
contents
薬物動態学を学ぶにはどんな参考書を読めば良い?
薬物動態学を学ぶ薬剤師はどんな参考書を読めば良いのでしょうか?
KOUTYは主に下記の様な参考書を選んで読んでみました。
- 薬物動態学の基礎をやさしく書いてある事
- 薬物動態学を利用した具体的な症例が書いてある事
- 各薬剤のCYP阻害率などのデータをまとめて書いてある事
では実際にKOUTYが読んで、薬物動態学を勉強できる参考書を厳選してみましたので是非ご覧ください。
医療現場のための薬物相互作用リテラシー
第1章 ピットフォールに陥らないためのDDIの基礎知識
1.DDIの原因とメカニズム
2.代謝酵素・トランスポーターの遺伝子多型
3.投与経路(経口・注射)によるDDIの強度の違い
4.外用剤におけるDDI
5.吸収過程のDDIと併用のタイミング
6.タンパク結合阻害とDDI
7.代謝酵素の基質同士の併用とDDI
8.代謝酵素の阻害様式とDDIの持続時間
9.代謝誘導によるDDIの持続時間
10.添付文書のDDI情報
11.正確で効率のよいDDI情報のキャッチアップ
第2章 網羅的なDDI予測を可能とするCR-IR法とPISCSの基礎と実践
1.CYP3A4阻害のDDIにおけるCR-IR法とPISCS
2.CYP3A4誘導のDDIにおけるCR-IR法とPISCS
3.CYP3A4以外の分子種が関与するDDIにおけるCR-IR法とPISCS
4.PISCSによるDDIマネジメントの実践
5.CR-IR法とPISCSに関するQ&A
第3章 臨床上重要な薬剤の実践的DDIマネジメント
1.主に基質薬として重要なもの
①ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬
②抗凝固薬
③ジギタリス製剤
④スルホニル尿素薬・グリニド系薬
⑤HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)
⑥リチウム
⑦ベンゾジアゼピン受容体作動薬
⑧オキシコドン
⑨メトトレキサート
⑩抗悪性腫瘍薬(タモキシフェン,タキサン系)
⑪抗悪性腫瘍薬(ボルテゾミブ,ビンカアルカロイド系)
2.主に阻害薬・誘導薬として重要なもの
①アゾール系抗真菌薬
②抗HCV薬
③非ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬
④キノロン系・カルバペネム系抗菌薬
3.主に基質薬と阻害薬・誘導薬の両面で重要なもの,およびその他
①抗HIV薬
②抗精神病薬
③抗うつ薬
④抗てんかん薬
⑤カルシニューリン阻害薬
⑥抗悪性腫瘍薬(フッ化ピリミジン系)
⑦制吐薬
付録:CYPおよびトランスポーターを介する薬物相互作用薬一覧
この書籍を読む事で僕は薬物動態が物凄く分かりやすく理解する事ができました!
薬物相互作用(DDI)とは何ぞや?
各薬剤の薬物代謝酵素の寄与率(CR)と阻害率(IR)からAUC変化率を推定できる?
こういった知識を学ぶ事ができます。
実際、薬物相互作用でドクターから…
「この薬とこの薬を併用しても大丈夫?」
このような質問を受ける事は多々あります。
もしかしたらこの書籍を読んでると
「この薬とこの薬を併用するとAUCがこのくらい増えるので併用しない方がいいですね」
添付文書の情報をただ伝えるだけでなく、具体的な数字を伝えてあげる方が説得力がありますよね?
薬物動態学こそ薬剤師の知識の真骨頂ではないでしょうか?
おすすめの書籍です!
これからの薬物相互作用マネジメント 臨床を変えるPISCSの基本と実践 第2版
●気になる薬の組み合わせに理論的にアプローチ
●もしかしたら相互作用? その疑問に定量的なヒントを示します
薬物相互作用の強さと予測を臨床的なリスク評価設定に応用するためのフレームワークがPISCS(ピスクス、Pharmacokinetic Drug Interaction Significance Classification System)です。
各CYP分子種の基質薬のクリアランスへの寄与率(CR)と阻害薬の阻害率(IR)、または誘導薬によるクリアランス増加率(IC)から血中濃度変化を推察し、添付文書に記載のある組み合わせだけでなく記載のない組み合わせまで薬物相互作用の影響を予測、リスク評価することができます。
「薬を切り換える? 」「用量調節する? 」「用法調節だけで大丈夫? 」など、さまざまな臨床的な疑問に定量的なヒントを示すPISCSを解説した好評書の改訂版がいよいよ登場です。
こちらは先ほどご紹介した「医療現場のための薬物相互作用リテラシー」をコンパクトに纏めた書籍です。
注意すべき薬剤の寄与率(CR)と阻害率(IR)が一覧で載っていたりするので、僕はこれを病棟業務の際に毎回携帯して参照しています。
この書籍の良い所は「添付文書に載っていない情報が載っている」
これに尽きると思います。
添付文書以上の情報をお探しの方にはマストアイテムです!
どんぐり未来塾の薬物動態マスター術 第2版
●基礎からもう一度!薬物動態の視点から患者を考える薬剤師になる!
本書は、薬物動態の知識を基礎から学べる好評書の第2版です。
よりわかりやすく系統立てて学べるよう初版の内容を再編成し、最近の頻用薬に関する症例を取り上げるなど大幅な加筆を行いました。
各Lessonで学んだ内容をもとに考える「練習問題」もさらに充実。薬物動態の基礎がしっかり身につきます。
また、今版では新たにどんぐり未来塾のスタッフが実際に薬局で経験した「薬物動態を活かした事例」も多数収録。薬物動態を薬局で活用するための知識とノウハウが詰まった1冊です。
こちらは基礎的な内容も然り、具体的な症例が載っているのが良い!
具体的な症例を見ておくと、実際に同じような症例に遭遇した場合に必ず役に立ちます。
練習問題も記載してあるのでトレーニング目的に購入するのも良いかもしれません。
難しい数式も,TDMもわからない! 「ニガテさん」のための薬物動態2021年07月号
●薬物動態の知識の使い方をニガテさんにもわかりやすく解説!
●添付文書もIFもスラスラ理解できる薬局薬剤師の強化書!
薬物療法を安全かつ有効におこなうためには、薬物動態の知識は欠かせません。また、医師や看護師は大学で薬物動態を学んでおらず、この知識を活かして患者の薬物療法に貢献することは薬剤師の真骨頂といえます。
しかしながら、実際のところ「薬局ではTDMができないし、添付文書のデータを目の前の患者にどう活かすかわからない」「難しい式が多く、微分・積分はできないから」と、大学で学んだ薬物動態の知識を臨床で活用できていない薬局薬剤師も珍しくありません。
本増刊号では薬物動態の基礎知識を紹介したうえで、臨床での薬物動態の知識の“使い方”を解説しています。TDMを実施せず、微分・積分の計算をしなくても、添付文書やインタビューフォームの記載情報を理解して患者の薬物動態を推測し、質の高い薬物療法に貢献できる内容です。
【目 次】
第1章 キーワードでおさらい! 薬物動態のキソ
第2章 薬物動態の使い方―First Step―
第3章 肝消失型薬物と腎排泄型薬物の使い分けがわかる!
第4章 患者背景によるADMEの変化に注目できる!
第5章 相互作用が見抜ける! 遺伝子多型がわかる!
第6章 薬物動態の使い方―Professional Step―
こちらは最近発売された書籍。
タイトルに「難しい数式も,TDMもわからない! 「ニガテさん」のための薬物動態」と謳っているだけに初心者用の内容となっております。
薬物動態学を学びたい!でも難しいのは嫌。
そんな方はこちらを読んでみるのも良いかも。
まとめ
いかがでしょうか?
今回紹介した書籍はほんの一例です。
紹介しました書籍を読む事で薬物動態学を学ぶきっかけになれば幸いです。
薬物動態学を駆使して臨床で活躍できる薬剤師を目指そうー!
使い終わった参考書を有効活用する方法
使い終わった参考書。
思っていた内容と違うので読まなくなった参考書。
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薬剤師限定:2024年5月31日まで
薬物動態を勉強してみたいけど…昔から苦手なんだよね。。。
新人薬剤師でも読めるような参考書はどこかに無いものだろうか?