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イブプロフェン服用は本当に新型コロナウイルスの症状を悪化させるのか?

イブプロフェン 新型コロナウイルス

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かえるくん

毎日ニュースでコロナウイルスの事ばかり報道されていて不安だね。

この前テレビで「解熱鎮痛剤のイブプロフェンを飲んでると新型コロナウイルスに罹りやすくなる」って聞いたけど本当かな?

たまにOTC薬でイブプロフェンやロキソプロフェンを頓服で服用するんだけど大丈夫?

代替薬として何を服用すればいいかな?

KOUTY

う〜ん‥ちょっと難しい質問だけど、僕が知っている知識で答えれる範囲で教えましょう!

先日新型コロナウイルス関連のニュースでセンセーショナルな報道がありました。

世界保健機関(WHO)の報道官が新型コロナウイルス(COVID-19)感染疑いがある場合に解熱鎮痛剤のイブプロフェンを服用していると新型コロナウイルスの症状が悪化する可能性があると発言。

代替薬として解熱鎮痛剤のアセトアミノフェン服用が望ましいと回答しています。

薬剤師の端くれとしては

なぜイブプロフェンだけが新型コロナウイルスの症状を悪化させるのか?

他のNSAIDSは服用しても大丈夫なのか?

この2点が気になるところです。

今回の報道の元になった論文を読んでみたので個人的な見解を述べたいと思います。

新型コロナウイルスとは

そもそもコロナウイルスとは何でしょうか?

コロナウイルスの種類

風邪のコロナウイルス(4種類)

重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS:1種類)

中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS:1種類)

新型コロナウイルスはSARSの変異型と言われています。

新型コロナウイルスについてはこちらの記事でまとめていますのでご覧ください。

WHOとは

WHOは世界保健機関(World Health Organization)の略称であり、人間の健康を基本的人権の一つを捉え、その達成を目的として設立された国際連合の専門機関である

Wikipediaより抜粋

設立は1948年であり本部はスイスのジェネーヴにあります。

WHOでは「健康」を「身体的、精神的、社会的に完全な良好な状態であり、たんに病気あるいは虚弱でないことではない」(WHO憲章前文)と定義しており、非常に広範な目標を掲げています。

この辺の事は昔大学生の頃に勉強した気がします。

簡単に言うと「世界の人々の健康を考えている機関」って所でしょうか。

イブプロフェン服用を避けるべき?

疑問

では今回の本題です。

イブプロフェンに注意=新型コロナ疑いなら―WHO

【ベルリン時事】DPA通信などによると、世界保健機関(WHO)報道官は17日、新型コロナウイルス感染の疑いがある場合、医師の助言なしに抗炎症薬「イブプロフェン」を服用しないよう注意を促した。抗炎症作用の少ない「アセトアミノフェン」服用が望ましいという。 …

なぜイブプロフェンが新型コロナウイルスの症状を悪化させると報道があったのでしょうか?

それはLancet(ランセット:欧米の権威ある医学雑誌)にある論文が投稿されました事が発端となりました。

Are patients with hypertension and diabetes mellitus at increased risk for COVID-19 infection?

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タイトルを和訳すると

「高血圧や糖尿病の患者は新型コロナウイルス(COVID-19)の感染リスクを増大させるのか?」

こちらの論文を拙い英語力で和訳してみました。

和訳

シャオボ·ヤン氏と同僚による研究①ではICUで治療していた新型コロナウイルス(以下COVID-19)に罹患した52人のうち32名の死亡者が発生、その32名の持病を分析すると脳血管疾患22%、糖尿病22%だった。

研究②でCOVID-19が確認された患者1099人が含まれており、そのうち173人は高血圧(23.7%)、糖尿病(16.2%)、冠状動脈心疾患(5.8%)、脳血管疾患(2.3%)の重症疾患を患っていた。

研究③でCOVID-19の入院患者140人のうち30%が高血圧、12%が糖尿病だった。

研究①〜③の患者ではアンジオテンシン変換酵素阻害薬(以下ACE阻害薬)で治療される事が多いが各研究で治療の評価はしていない。

重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV、SARS-CoV-2)は、肺、腸、腎臓、血管上皮細胞によって発現されるアンジオテンシン変換酵素2(以下ACE2)を介して、その標的細胞に結合する。

ACE2の発現はACE阻害剤とアンジオテンシンII型受容体遮断薬(以下ARB)で治療される1型糖尿病または2型糖尿病患者において大幅に増加する。

高血圧症はACE阻害剤やARBでも治療され、その結果チアゾリジンジオンやイブプロフェンによってACE2.5 ACE2を増加させることもできる。 

糖尿病ではACE2発現が増大し、ACE阻害剤やARBによる治療はACE2発現が増大することを示唆している。 

その結果ACE2の発現量が増加すると、COVID-19感染が促進される。 

したがって、ACE2刺激薬による糖尿病と高血圧治療は、重症で致命的なCOVID-19を発症するリスクを高めると仮定している。

ACE2は炎症を減らし、炎症性肺疾患、がん、糖尿病、高血圧の新しい治療法として提案されているため、この仮説が立証されれば、治療をめぐる対立を招く可能性がある。 

さらに調査すべき点は、SARS-CoV-2感染のリスク増加に対する遺伝的素因である。この素因は、特にアジアの人口の糖尿病、脳卒中、高血圧と関連があるACE2多型によるものである可能性がある。 

心疾患、高血圧、糖尿病の患者はACE2が増加する治療薬で治療されるため、重度のCOVID-19感染のリスクが高い。以上よりACE阻害剤やARBには注意が必要。

2020年2月28日のPubMedによる検索の結果、Ca拮抗薬がACE2の発現または活性を増加させたことを示す証拠は見つかりませんでした。したがって、これらはこれらの患者にとって適切な代替療法である可能性があります。

ポイントをまとめました。

ポイント

ACE阻害薬やARBを使用している糖尿病患者や高血圧患者ではACE2が増加する。

ACE阻害薬やARBを使用している患者がさらにチアゾリジンジオン(インスリン抵抗性を改善する2型糖尿病患者で使用する薬剤)やイブプロフェンを使用するとACE2.5やACE2を増加させる可能性がある。

ACE2が増加するとCOVID-19の感染症のリスクになる。

ニュースでは報道されていなかったですが、この論文では高血圧や糖尿病が背景にある患者のデータを元に記載されています。

ACE2って物質がCOVID-19のリスクを増大させ、さらにイブプロフェンはACE2を増大させるリスクになると記載があります。

イブプロフェンはこの記載だけで危ないと判断されているのか…?

ではACE2とは何なんでしょうか?

ACE2とは

ACE2 (アンジオテンシン変換酵素2) はACEと構造が類似しているものの別物であり、ACE2は主にアンジオテンシンIIからアンジオテンシン-(1-7)への変換を行って血圧上昇のレニン•アンジオテンシン・アルドステロン系を抑制する。

ACE2には敗血症などによる肺損傷からの保護作用がある。

ACE2はACE阻害薬によって抑制されない。

ACE2活性化剤としてはオルメサルタンが存在する。

Wikipediaより抜粋

ACE2は肺、腸、腎臓、血管上皮細胞等に存在している事が知られています。

新型コロナウイルス感染初期のウイルス侵入過程を阻止、効率的感染阻害の可能性がある薬剤を同定|東京大学医科学研究所

発表のポイント 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の原因ウイルスSARS-CoV-2の感染の最初の段階であるウイルス外膜と、感染する細胞の細胞膜との融合を阻止することで、ウイルスの侵入過程を効率的に阻止する可能性がある薬剤としてナファモスタット(Nafamostat mesylate、商品名フサン)を同定した。 …

東京大学医科学研究所のこちらのサイトを拝見するとACE2はCOVID-19の受容体となって体内に取り込まれるみたいです。(フサンがCOVID-19に効く話は別の機会に…)

以上よりACE2が多ければ多いほどリスクになるって話でしょうね。

NSAIDSは新型コロナウイルスの症状を悪化させる?

ではイブプロフェンだけが悪化を招くのか?

これに関しては限りなくNOだと思います。

そもそもなんでイブプロフェンだけ記載されているのか?

ここからは仮説ですが、欧州ではイブプロフェンが街中で手軽に手に入って服用する機会が多いそうです。

ですので今回はイブプロフェンで検証していますが、作用機序を考慮するとNSAIDSはACE2を増加させる可能性があるのではないかと踏んでいます(NSAIDSとACE2を記載している論文は見つかりませんでした…残念)

大事な事としてこの論文は科学的根拠が無く、ACE2増加はCOVID-19の症状を悪化させる事が示唆されているレベルです。

イブプロフェンは本当にヤバい!と回答するには疑問。

もし新型コロナウイルスの症状があり、解熱鎮痛剤を内服するのであればNSAIDSを避けれるのであれば避けた方が無難だと思います。

イブプロフェンが含まれている市販薬

では市販薬でイブプロフェンが含まれている商品を一部紹介します。

バファリン、イブシリーズはイブプロフェンが含まれています。

その他ノーシンやナロンエース等認知度が高い商品もイブプロフェンが含まれています。

アセトアミノフェンがふくまれている市販薬

WHOはイブプロフェンは避け、代替薬はアセトアミノフェンを服用しましょうと発言しました。

アセトアミノフェンが含まれる商品を一部紹介します。

こちらの商品はアセトアミノフェンが主薬として販売されています。

もし服用するのであればこちらの商品が宜しいでしょう。

まとめ

まとめ

イブプロフェンがCOVID-19の症状を悪化する可能性があると報道され現場や患者さん達は多少なり混乱していると思います。

もしイブプロフェンやARBやACE阻害薬を服用していても自己判断で服用を止める事は控えてください。

もし休薬や服用中止を希望される場合は必ずかかりつけ医や薬剤師に相談して下さい。

現段階でイブプロフェンがCOVID-19に与える影響は示唆されるレベルで必ずしも悪い訳ではなさそうです。

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病院薬剤師の端くれ。 現在消化器科病棟、ICU病棟担当。 NST専門療法士(栄養サポートチーム)の薬剤師として活躍してます。 まだまだ修行中の薬剤師ですので、もし間違えた事を記載しているのであればご指摘頂けたら幸いです。 TwitterとInstagramも随時更新中なので応援お願いいたしますー!(コメント頂けるとモチベーション上がります笑)