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薬剤師なら知っておきたい!フラベリック錠の副作用で音感が半音下がる?




この季節咳止めを処方されるケースも少なくありません。

咳止めで聴覚障害の副作用がある事を皆さん知ってますか?

その中で今回はフラベリック錠の聴覚障害(音感が全て半音下がる)をご説明したいと思います。

フラベリック錠とは?

所謂、鎮咳薬(咳止め)に分類されるお薬です。

一般名はリン酸ベンプロベリン。

上気道炎や感冒、肺炎によって咳が続く場合に処方される一般的に良く見る処方薬です。

フラベリックは市販薬で売ってなくて、必ず医師の処方箋で処方されるお薬です。

作用機序は?

咳中枢興奮性の低下、一部は肺伸張受容器からのインパルスの低下及び気管支筋弛緩により鎮咳作用を示す。

ベンプロペリンリン酸塩は、イヌ及びペントバルビタール麻酔ネコの気管支分岐部の機械的刺激による咳反射を抑制する。

この抑制効果はリン酸コデインと同等ないしそれ以上である。

ベンプロペリンリン酸塩は、ペントバルビタール麻酔ネコ、ウレタン麻酔モルモットにおいて伸張受容器からのインパルスを明らかに抑制する傾向が認められており、また、ウレタン麻酔ウサギにおける実験ではパパベリンと類似の気管支筋収縮緩解作用を示す。

https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2229007F1042_2_02/

簡単に説明すると

①咳中枢(脳幹の延髄にある咳をコントロールしている部分)の興奮を鎮めて咳を止める

②気管支の痙攣を抑えて咳を和らげる

添付文書には効果はリン酸コデインと同等、それ以上と記載されていますが

臨床で患者さんを見ているとリン酸コデインの方が良く効いている印象ですね。

副作用は?

副作用は下記に示すとおりです。

眠気、めまい(0.1〜5%未満)

口内乾燥、腹痛、食欲不振(0.1〜5%未満)

胸やけ、過敏症、発疹(0.1〜5%未満)

倦怠感 (0.1〜5%未満)(0.1〜5%未満)

聴覚異常(音感の変化等)(頻度不明)

その中でも今回聴覚異常に注目してみたいと思います

聴覚障害はなぜ起こる?

耳は外耳、中耳、内耳に分類されます。

内耳は音を信号に変えて脳に伝達する役割があるのですが、お薬の副作用で内耳が障害を受けて聴覚異常が生じると思われます。

聴覚障害が起きたらどのくらいで治る?

フラベリックで起きた聴覚障害は主に音が半音下がって聞こえる症状だそうです。

全ての音が半音下がって聞こえるのは違和感でしかないでしょうね😢

休薬して2週間程で症状は改善するとの事なので、もし症状が出た場合はすぐに休薬し他剤変更を主治医と相談しましょう。

音楽関係の仕事をされている方には予め処方しない方が無難かもしれません。

その他聴覚障害が副作用で起きる薬剤は?

フラベリック錠の他に聴覚障害が報告されているのは下記の薬剤ですので処方されている場合は注意しましょう。

  1. アミノグリコシド系抗菌薬(一般名:ストレプトマイシン、カナマイシン、ゲンタマイシン、アルベカシン、アミカシン)
  2. 白金製剤(一般名:シスプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチン)
  3. サリチル酸剤(一般名:アスピリン)
  4. ループ利尿薬(一般名:フロセミド、トラセミド、アゾセミド等)
  5. 抗てんかん薬(一般名:カルバマゼピン)

アミノグリコシド系抗菌薬は血中濃度が高すぎると第8脳神経に障害が出て症状が出るので、血中濃度はTDM(血中濃度測定)で測定するのが大事になります。

白金製剤は総投与量が多くなればなる程リスクが大きくなるので、患者さんの状態を観察するのが重要ですね。

フラベリック錠の代替薬は?

  1. アスベリン錠(一般名:チペピジンヒベンズ酸塩)メジコン錠(一般名:デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物)
  2. フスコデ配合錠(一般名:ジヒドロコデインリン酸塩/メチルエフェドリン)
  3. アストミン錠(一般名:ジメチルファンリン酸塩)
  4. フスタゾール糖衣錠(一般名:クロペラスチン塩酸塩)
  5. カフコデN配合錠(一般名:ジプロフィリン/ジヒドロコデインリン酸塩)
  6. コデインリン酸塩酸1%

フラベリック錠の代替薬は上記薬剤に変更するのが良いでしょう。

リン酸コデイン酸塩酸は鎮咳作用はこの中で1番だと思いますが、副作用の便秘や傾眠に注意は必要です

まとめ

感冒や上気道炎、肺炎による咳嗽は完治するまで2週間〜1ヶ月程度まで出る場合があります。

むやみに鎮咳薬を服用するよりかはマスク着用等して加湿するのが一番効果的かもしれませんね。

個人的には鎮咳薬の効果はリン酸コデイン酸以外はあんまり効かないような印象があるので飲んでも飲まなくても一緒な気がします😅

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NST専門療法士、漢方薬・生薬認定薬剤師
病院薬剤師の端くれ。 現在消化器科病棟、ICU病棟担当。 NST専門療法士(栄養サポートチーム)の薬剤師として活躍したり、漢方薬・生薬認定薬剤師としても活躍中。 まだまだ修行中の薬剤師ですので、もし間違えた事を記載しているのであればご指摘頂けたら幸いです。